セラピストが研究はする必要があるか。論文を読む必要性は!?【対象:セラピスト】
こんにちは。ゆーやです。
本日もご覧いただきましてありがとうございます。
セラピストの皆様は日々の臨床を通してどの様に評価項目を考えて解釈し、治療プログラムを立案しているでしょうか?
ま臨床での疑問点や改善すべき点など、日々の仕事の中でたくさんあるかと思います。
早速ですが、私自身の考えはその様に治療プログラムを立案したり、評価の解釈の際には論文を読み、そういった中で疑問があれば研究に発展させていく必要があると思っています。
今回の記事では論文を読む、研究をする目的について僭越ではありますが私なりの考えを書きたいと思います。
目次
①自己研鑽は必要か?
私自身は空いた時間で論文を読む様にしており、それこそ大学院に通っておりますが、そこで学んだ事を生かして研究もやっていきたいと考えております。(まだまだ経験も少なく、未熟すぎますが、、、)
それは自己研鑽なのか...!?
と聞かれたらその感覚ではやっていないかもしれません。
今やっている理学療法士の仕事はせっかく自分が選んだ職業ですし、毎日の臨床に味を持たせるために行なっている事かもしれません。それで対象の方にも利益が出ればもちろん嬉しいですし、良い事かと思います。
何も考えずに仕事するより楽しんじゃないか?っていう様に一種の趣味の様な感覚かもしれません。
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上記の文献は首都大学東京の網本和先生、埼玉医科大学の高倉保幸先生が執筆されておりますが、この中の内容を少し紹介します。
以下、部分略
「なぜ自己研鑽が必要なのかは臨床研究の必要性と合致してきます。
目の前にいる対象者を理解して最適な治療を提供するためには、臨床研究によって日々の臨床場面に起こるさまざまな疑問(clinical question:CQ)に応えていくことが重要です。」
②私の考える論文を読む目的
CQに関しては臨床での仕事やセラピストをしている以上、常に絶えないと思います。
ここでいうCQについては日々絶えないでしょう。
CQをどの様に解決していくか。
その時には経験則だったり、基本的な理論、その職場の方針や上司の助言等で判断するかと思います。
しかし、従来当たり前の様に実施してきた実践内容の中には安全性や効果が不確実であったり、バイアス(偏り)の影響を受けている可能性があるわけです。
なので、論文を読み臨床研究の結果を確認して臨床に応用する必要があるかと思っています。
③Evidence-based Practiceについて
この様に先行研究の結果等を参考にしながら臨床を展開していく事の考え方にEvidence-based Practice(EBP)というものがあります。
信州大学の木村貞治先生の勉強会であった内容ですが、
「患者の臨床的疑問点に対して、自身の知識、技能、経験則だけでなく、質の高い臨床研究の結果 “も” 参照した上で、基本方針を説明し、患者の意向や価値観との折り合いを確認しながら、できるだけ安全で効果的な医療を提供するという医療専門職者(プロフェッション)としての熱意と責任感」
と言われておりました。
EBPとは質の高い臨床研究結果や医療者の臨床能力、患者さんや家族の価値観を加味した上で臨床判断していく事です。
そして、その中でもやはり論文を読み、先行研究の結果を確認した上でも疑問はたくさんあります。
この疑問はまだ漠然としているCQの段階ではありますが、それを解決する術として研究を実施するという手段があるのです。
④研究を実施する目的
CQはまだ大まかな疑問かと思うのですが、先行研究を調べていったりする事で、その疑問だと思っているテーマについて
- どの程度まで現時点で解明が進んでいるのか。
- どこから先の何がまだ明らかにされていないのか。
を明らかにしていきます。これで明らかになった研究に繋がる疑問をResearch question(RQ)と言います。
このRQを整理する視点として
- 患者の困っている事に耳を傾ける
- 自分自身が医療現場で困っている事に耳を傾ける
- 日常行なっている医療行為を洗いなおす
- わかっていない事は何か?を考える
ことが重要であると言われています。
研究を実施していく事で、対象者を理解して、最適な治療を提供する、高い臨床力を身につけ、日々の臨床疑問に応えていく事だと思います。
以上は私のこれまでの臨床での仕事(6年足らずですが、)や大学院で学んでいる中で考えていることでした!
最近はビジネス等についての自己啓発本等読むことがありますが、
この様に医療の現場で研究をして学ぶプロセスはビジネスにも生かされるのではないかと思っています。駆け出しなので、それをこれから確認してみたいと思います。
このブログではセラピストの方にはEBPや臨床研究を展開するために有益な情報を提供できたら幸いかと思います。
そして、セラピスト以外の一般の方には先行研究等を元に、健康のための正しいと思われる知識を提供できる、橋渡し的な役割を担えたらなと考えています。
以上が今回の記事でした。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
参考文献:
網本和,高倉保幸.臨床の“疑問"を“研究"に変える 臨床研究 first stage (理学療法NAVI). 医学書院. 2016.